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法規制ガイド公開日 2026-07-19約6分で読めます

エステ広告で使えない表現とは?薬機法・景表法のNG表現と言い換え例

NG表現を防ぐイメージ(金の盾がひび割れた吹き出しを防ぎ、チェック付きの安全な表現を守る3Dビジュアル)
ANSWER — 先に結論

エステ広告では、「痩せる」「脂肪が溶ける」のように身体への効果を断定する表現は薬機法の観点から、「地域No.1」「業界最安」のように根拠を示せない表現は景表法の観点から、使用を避けるのが原則です。対策の基本は、①効果を断定せず「ボディラインを整える施術」のような表現に言い換える、②根拠のない実績・価格表示をしない、③公開前にチェックの手順を通す、の3つ。本記事は一般的な考え方の整理であり、個別の最終判断は専門家への確認をおすすめします。

この記事でわかること
  • 薬機法・景表法それぞれでNGとされやすい表現の具体例
  • 広告で使いやすい「セーフな言い換え」の方向性
  • 公開前チェックの手順4ステップ

01エステ広告の表現は、なぜここまで制限されるのか?

エステ・脱毛・痩身の広告に深く関わる法律は、主に2つあります。ひとつは薬機法(医薬品医療機器等法)。医薬品や医療機器ではないものについて、あたかも身体の構造や機能を変えるかのような効能効果をうたうことを規制する、というのが一般的な整理です。エステの施術は医療行為ではないため、体の不調や体そのものが変化すると断定するような表現は行えない、と考えるのが出発点になります。

もうひとつが景品表示法(景表法)です。こちらは「実際よりも著しく良く見せる表示」を規制します。品質や効果を実際以上に見せれば優良誤認、価格や取引条件を実際より有利に見せれば有利誤認と呼ばれ、いずれも措置命令などの行政処分の対象となり得るとされています。

薬機法・景表法による広告表現の保護を示すイメージ(盾の3Dビジュアル)
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「広告」だけの話ではありません:規制の対象は広告出稿物に限らず、ホームページ・SNS投稿・チラシ・店内POPなど、お客様が目にする表示物全般に及ぶと考えられています。個別の表現の可否は文脈や全体の印象で判断が分かれるため、本記事は一般的な考え方の整理として読み、最終判断は専門家に確認するようにしてください。

02薬機法の観点でNGとされやすい表現と言い換え例

エステ広告でまず問題になりやすいのは「効果の断定」です。よく見かけるNG候補と言い換えの方向性を表にまとめました。表中の「」内はNG例としての引用であり、実際の広告での使用を推奨するものではありません。

訴求したい内容NGとされやすい表現例言い換えの方向性(一例)
痩身「痩せる」「脂肪が溶ける」「脂肪燃焼」「ボディラインを整える施術」「サイズダウンを目指すお手入れ」
セルライトケア「セルライト除去」「ハンドトリートメントで肌をなめらかに整える」
フェイシャル「若返る」「アンチエイジング効果」「年齢に応じたお手入れ」「肌にハリとうるおいを与える」
サロン脱毛「永久脱毛」「ムダ毛が気になりにくい肌へ導くケア」
ニキビ・肌悩み「ニキビが治る」「肌を清潔に保ち、キメを整える」

※言い換えはあくまで方向性の一例です。表現の可否は前後の文脈や広告全体の印象もあわせて判断されるとされています。

言い換えのコツは、「体がどう変わるか」を断定するのではなく、「どんな施術・お手入れを提供するか」を主語にすることです。ただし、「〜を目指す」「〜へ導く」といった言葉を添えても、広告全体として効果を強く印象づけていれば問題とされる場合があります。言い換えさえすれば何でも書ける、というものではない点にご注意ください。

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「永久脱毛」はサロンでは使えない表現です:一般に、「永久脱毛」は医療機関が行う医療脱毛の領域とされており、エステサロンの脱毛広告で用いることは避けるべきと考えられています。また「通い放題」なども、期間や条件を明示しないと有利誤認のリスクが指摘されています。

03景表法の観点でNGとされやすい表現——実績と価格の見せ方

景表法で問題になるのは、効果の表現だけではありません。エステ広告で特に注意したいのは次の3パターンです。

また2023年10月からは、事業者が第三者の感想を装って宣伝する、いわゆるステマ(ステルスマーケティング)も景表法の規制対象に加わりました。謝礼を渡して口コミを書いてもらうような依頼の仕方は特に注意が必要です。口コミの集め方のルールは「サロンのGoogle口コミの増やし方」で詳しく解説しています。

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04公開前チェックはどう進める?——4ステップ

NG表現は、悪意がなくても「お客様に良さを伝えたい」という気持ちが先行すると自然に混ざってしまいます。公開前に次の手順を通す流れを、サロンの仕組みとして持っておきましょう。

  1. 断定・最上級・保証の表現を洗い出す
    完成した原稿から、「痩せる」「治る」のような効果の断定、「No.1」「最安」のような最上級・実績の表現、保証をにおわせる言い回しを抜き出します。
  2. 施術を主語にした表現へ言い換える
    「体がどう変わるか」ではなく「何を提供するか」に置き換えます。判断に迷った表現は、使わない側に倒すのが安全です。
  3. 数字と価格の根拠を確認する
    料金・期間・調査データは根拠資料とセットで管理し、根拠を示せない数字は削ります。割引表示は実際の販売実績と整合しているかを確認します。
  4. 専門家・媒体審査で最終確認する
    薬機法・広告法務に詳しい専門家のチェックや、出稿先媒体の審査基準への適合確認を通してから公開します。
公開前チェックの手順を示すイメージ(チェックマークの3Dビジュアル)
💡
現場からの実感:筆者のチームには美容業界6年・4エリア60店舗の店舗マネジメントを統括した経験がありますが、広告・販促物の表現チェックは、現場でもっとも「差し戻し」が起きやすい工程のひとつでした。勢いのあるコピーを書いてから削るより、先に「使わない表現リスト」をチームで共有してから書き始めるほうが、修正の往復が減って公開までが速い——というのが現場での実感です。

05AI検索時代は、広告表現のコンプラが「資産」になる

ChatGPTやGoogleのAI検索は、公式サイト・口コミ・SNSなどの公開情報を組み合わせて答えを作ります。つまりサイトの露出が増えるほど、そこに書かれた表現もAIの回答を通じて広がりやすくなるということです。NG表現が残ったままのページが引用されれば、リスクの拡散にもつながりかねません。

逆に言えば、規制に配慮した正確な表現で情報を整備しているサイトは、読み手にとってもAIにとっても「信頼できる情報源」に近づきます。誇張を避け、施術内容・料金・条件を正確に書くことは、法令への対応であると同時に、AIの回答に選ばれるための土台づくり(AEO)でもあるのです。AEOの基本は「AEOとは?美容サロン向けにわかりやすく解説」をご覧ください。

なお、AEO STUDIOのサイト・LP制作でも、規制に抵触しやすい表現をセーフな言い換えで設計し、公開前チェックを行う体制をとっています(最終的な法的判断は、有資格の専門家の確認を前提としています)。

FAQよくある質問

Q.「痩せる」という言葉は、エステ広告では一切使えないのですか?

エステサロンは医療機関ではないため、身体の機能に影響するような効果を断定する表現は薬機法の観点から問題とされるおそれがある、というのが一般的な考え方です。表現の可否は文脈や広告全体の印象によっても判断が分かれるため、効果を断定しない表現に言い換えたうえで、迷う場合は薬機法に詳しい専門家への確認をおすすめします。

Q.ビフォーアフター写真や体験談は使ってもいいのですか?

一律に禁止されているわけではありませんが、実際以上の効果を期待させる見せ方(過度な加工や、例外的な事例だけを強調する構成など)は優良誤認と判断されるおそれがあります。小さな注記を添えるだけでは誤認が解消されないと判断される場合もあるとされるため、掲載する場合は撮影条件をそろえる・誇張しないなど、慎重な運用が求められます。

Q.広告表現の最終チェックは誰に頼めばいいですか?

薬機法・景品表示法に詳しい弁護士など、広告法務の専門家への確認がもっとも確実です。出稿先の広告媒体の審査基準も参考になります。AEO STUDIOでも規制に配慮した表現でのサイト・LP制作を行っていますが、最終的な法的判断は有資格の専門家の確認を前提としています。

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この記事について
執筆・編集:AEO STUDIO 編集部(美容サロン60店舗の統括運営経験を持つメンバーが監修)。本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の効果・集客成果を保証するものではありません。法令に関する記載は2026年7月時点の一般的な情報です。個別の法的判断は専門家にご確認ください。